ハーミットイン 冒険の記録

世界のオールドスクール・ファンタジーミニチュア(28mm)と、水溶性カラー「コートデアームズ」のセレクトショップ「ハーミットイン」のブログ。

エルフのかるわざし が きみを みている。

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エルフの軽業師はすぐれた盗賊でもある。警備の厳重な砦に忍び込むことなど造作もない。鈎付き縄があれば、たとえ垂直な石壁でも、彼は音さえ立てず登ってゆくだろう。

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アドベンチャラーズガイド:エルフ②

エルフは、他者のものを盗む、という感覚を持たない。それでもなお「エルフの盗賊」が存在し得るのは、彼らが盗む対象を欲しがっているからではなく、鮮やかな盗みの技術そのものに魅入られているからだ。それゆえ、盗賊として生計をたてているエルフはおらず、普段は腕のよい狩人や職人、芸術家、あるいはその全てを生業としている。つまるところ「エルフの盗賊」とは、他種族からみた呼び名にすぎないのだ。恐らくは本人たちも、盗人呼ばわりされていると知ったら激怒することだろう。

 

「エルフの盗賊」は物音をたてずに走り、ありえない距離を跳躍し、切り立った崖すら軽々と登る。なかば曲芸じみたその身ごなしを見れば、人間の盗賊などは羨望に身を焦がすことだろう。そうした業のゆえだろうか、「エルフの盗賊」はしばしば「軽業師」を自称し、「高い芸術性を伴う文化的な運動を楽しんでいるのだ」と、真顔で言ってのけるのだ。

 

もしも君が「手業師」を名乗るエルフと出会ったのなら、懐に気をつけろ。彼は君の金品を盗むためではなく、彼の技術を見せつけるために、ベルトにきつく巻き込んだ君の財布を軽々と抜き取る。そしてそのエルフは君の財布を君の目の前にぶらさげ、冷笑を浮かべながらこう言うのだ。

「君にとって大切そうな袋が落ちていたよ。ほら、ちゃんとしまっておきなさい。それとも、紐の結び方を知らないのかな?」と。